ひとりごと

・さっきふと思い出して、再読。

 

« Un ouvrage est fini quand on ne peut plus l’améliorer, bien qu’on le sache insuffisant et incomplet. On en est tellement excédé, qu’on n’a plus le courage d’y ajouter une seule virgule, fût-elle indispensable. Ce qui décide du degré d’achèvement d’une oeuvre, ce n’est nullement une exigence d’art ou de vérité, c’est la fatigue et, plus encore, le dégoût. » (Cioran, De l’inconvénient d’être né)

 

「作品は、それが不十分で不完全であるとわかっていながらも、これ以上よくすることができないというときに終えられる。(書き手は)あまりに疲れているので、たとえそれが必要不可欠であったとしても、カンマひとつさえ打つ元気がもうないありさまだ。作品の完成度を決めるのは、全くもって芸術や真理の要請などではない。それは疲労であり、またさらに、嫌悪である。」(シオラン)

 

ちょっと違うけども、やはり作品の有限化にかかわるところ......。

 

 

 

・ビルエヴァンスのドキュメンタリー映画を観に行きたいと思っている。

最近こういうの流行りだよなと思いつつ、でも行きたい。

 

僕はマニアではないけれど、彼の音楽は特別だと思う。

 

なぜエヴァンスが特別なのか。

もし答えがあるとすれば、そのうちの一つは間違いなくコードの多彩さではないだろうか。

多彩というと語弊があるかもしれない。でもそれは、限りなく中性的で、透明さを帯びているともいえるかもしれない。

 

例えばチックコリアはどうだろうか?コードに関していえば、彼のそれは中性的とも透明ともいえないだろう。彼のヴィヴィッドな、そして回帰するコード、それが中毒性を帯びていることは間違いないのだけれど、同時にそれがチックコリアの耐えられなさでもある。

 

 

 

 

・はしご外しの繰り返し、そこから抜け出さなければならない。これを忘れてはいけない。

 

天まで届くハシゴを一気にかけることはできない。もしあるとすれば、それは本当に"Stairway to heaven"に違いない……。